父親による虐待
2019年全国で摘発された児童虐待事件は1972件、昨年の約1.4倍で過去最多でした。
虐待全体の加害は母親が6割弱ですが、「身体的虐待」では、実母を抜いて実父が全体の5割です。
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1.報道される父親の虐待
2.父親の権利意識
3.引き継がれる対人関係の築き方
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1.報道される父親の虐待
最近報道される子供の死亡例が、加害が父親だったこともあり、いままでの虐待のイメージが変わったような気がします。
私だけかもしれませんが、一人で責任を負い、追い詰められて虐待してしまう母親、の姿がすべてではないと気づきました。
父親にもかつて子供だった時の、親からの刷り込みが影響しているのではないかと思います。
2.父親の権利意識
現在も残る家父長制、父親の言うことは絶対である、妻や子供は父親の言うことを聞くべき。
しつけのための体罰は可といった権利意識。
わが子は自分が自由にしていいもの、所有物として扱われ、それを疑うことがなければ今の父親も同じことをわが子にもするでしょう。
その考え方が変わらないと身体的だけでなく心理的虐待も同時に行われるのだと思います。
親と子の関係が、支配する、支配されるの関係です。
3.引き継がれる対人関係の考え方
以前観た映画「プリズン・サークル」の場面を思い出します。
ある小学生の男の子の体験、「夕方お米をといでいた時、何粒かの米が流しに流れた。それを見た父親からいきなり後ろから、頭を流しのへりに何度も打ち付けられ、歯が折れた」
またある子は、「自分が押さえつけられて頭を殴られる。痛いから腕で頭隠すと、腕をどけろと言われる。どけちゃうんですよ。怖いから。
そうやって自分も人に言う事をきかせた」
暴力による支配が人との関係の基本になっていれば、わが子だけではなく全ての人間関係がそうなるでしょう。
周囲の人はすべて自分が支配するのか、されるのかの関係。支配するなら高圧的で、されるなら従順になる。
幼い時から何十年も見てきた親の対人関係の築き方を、どうやって子どもが一人で変えることができるというのでしょうか。虐待する父親も、かつては無力な小さな子どもだったことを思うとやるせない気持ちになります。
しかしもし今あなたがそれに気づいて変えたいと思うなら、今後どんな形が良いのかを考えることができます。
どう接したらいいのか。
子どもの養育に、対人関係にどんな形がいいのか。
ひとつ、子どもの顔を見る、ということが有効なのですがそればまた今度。
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